クラウドSIMは、様々な事業者が参入しており、現在10社以上にも上ります。
そもそも、クラウドSIMの魅力は、ドコモやソフトバンクといったキャリア回線に繋がるので、繋がるエリアが広く、料金が安いことにあります。
しかし、数が多くなってきたクラウドSIMはどこが良いのか?どうやって選べば良いのか?という疑問をお持ちの方も多いかと思います。
そこでこの記事では、Chat WiFi運営をしている事業者が、実際に利用するお客様目線に立って、クラウドSIMのメリットデメリットや選び方、実用的な料金比較まで行いました。
- クラウドSIMはライトユーザーに最適
- クラウドSIMは容量と契約期間で選ぶもの
- クラウドSIMは料金だけみずに、端末もしっかり見ることが重要
- 口座振替に対応しているのはMUGEN WiFiだけ
- 通信速度を求める人はクラウドSIMには向いていない
クラウドSIM(WiFi)とは?仕組みを解説
クラウドSIM(クラウドWiFi)は、クラウドサーバー上に格納しているSIMカード情報を使用し、データー通信を行うポケット型WiFiの総称です。
通常、ポケット型WiFiは、端末に契約しているSIMカードを指し、そのSIMカードで通信可能な回線しか使えません。
クラウドSIMはあらゆるSIMカード情報にアクセスができる仕組みになっているため、ソフトバンク回線やドコモ回線、au回線や楽天回線といった様々なキャリアの回線を使うことができます。
利用する回線を選ぶことはできませんが、利用する場所に応じて最適なSIMにアクセスするので、圏外になる場所が非常に少ないのが特徴です。
どっちが正しい?
クラウドSIMが正しい名称とお考えください。
クラウドWiFiという名称は、ニッチカンパニーという会社が販売しているクラウドSIMのサービス名となっています。
このサイトでは、ここから先はクラウドSIMで統一してお伝えいたします。
クラウドSIMのメリット|他ポケット型WiFiと比べた利点
クラウドSIMと他ポケット型WiFiを比べた際の利点(メリット)はいくつかあります。
それぞれのメリットを詳しく解説します。
繋がるエリアが広い
クラウドSIMは、ドコモ・ソフトバンク・au・楽天などの様々なキャリア回線に繋ぐことができます。
そのため、ドコモが圏外の場所ではソフトバンク回線に繋がる、ソフトバンク回線が圏外のエリアではau回線に繋がるといった、各キャリアの弱点をカバーする使い方ができるので、非常に広いエリアでデータ通信を行うことが可能です。
そのためポケット型WiFiで最も、繋がるエリアが広いといっても過言ではありません。
使うデータ容量に合わせてプランを選べる
クラウドSIMは、様々なデータ容量プランが用意されており、以下のようなプランバリエーションがあります。
- 20GB
- 30GB
- 50GB
- 100GB
- 200GB
- 1日7GB
データ容量プランは各社で違うものの、100GBは大抵が扱っており、20~50GBも扱っているところは多いです。
ただ200GBや1日7GBといった大容量だと、速度面のことを考えるならWiMAXの方が安く済むだけでなく満足度は高いのでクラウドSIMでは、100GB未満をベースに考えるのが理想です。
料金が安い
WiMAXやキャリアの無制限のポケット型WiFiと比べて、クラウドSIMは料金が安いです。
クラウドSIMは使えるデータ容量が少ない20GBや50GBのプランもあるので、料金もそれなりに安く利用できます。
クラウドSIM (AiR WiFi) | WiMAX (BIGLOBE) | ドコモ (eximo) | |
---|---|---|---|
月額料金 | 100GB:3,245円 20GB:1,958円 | 3,278円 | 7,315円 |
端末代 | 0円 無料レンタル | 27,720円 | 96,800円 (SH-54C) |
2年総額 | 100GB:77,880円 20GB:46,992円 | 98,192円 (キャッシュバック適用時) | 272,360円 |
比べてわかるように、ドコモはダントツで高く、WiMAXは月額はあまり変わりませんが端末代で少し高めになってしまいます。ただしどちらも無制限です。
クラウドSIMは、100GBだとそこまで安くはないですが、20GB程度のライトユーザーであれば、無制限は余分なので、明らかに他のポケット型WiFiより安く使えます。
短期利用がしやすい
クラウドSIMは、基本端末レンタルのため端末代がかかりません。
それでいて契約期間の縛りなしプランも多数用意されているため、3ヶ月程度といった短期利用でも解約時に費用負担が出ることがないので、短期利用しやすいポケット型WiFiと言えます。
海外でもデータ通信が利用できる
クラウドSIMの多くの事業者は、海外でもそのままの端末でデータ通信が利用できます。
国内プランとはまた別途1日あたり1200~1600円の費用が必要になりますが、使い慣れた端末を使い続けることができるのはメリットです。
ただ、海外WiFiを別でレンタルした方が費用負担は少なく済むので、できることなら利用する国で使えるWiFiを事前レンタルすることを推奨します。
プリペイドタイプもある
クラウドSIMは、契約型以外にもプリペイド型もあります。
端末を購入して、決まったデータ容量をチャージして使うタイプのものなので、毎月20GBほど使う場合は割高です。
ただ使う月と使わない月があったり、年間を通して1ヶ月平均10GB程度の利用なら、プリペイドタイプの方が安く利用できます。
クラウドSIMのデメリット|他ポケット型WiFiと比べた欠点
ラウドSIMと他ポケット型WiFiを比べた際の欠点(デメリット)はいくつかあります。
それぞれのデメリットを詳しく解説します。
通信速度が他ポケット型WiFiより遅い
クラウドSIMの1番のデメリットが、通信速度です。
代表的なポケット型WiFiとクラウドSIMの平均通信速度を見ていただくとわかる通り、クラウドSIMは他のポケット型WiFiより通信速度は遅いです。



クラウドSIM (AiR WiFi) | WiMAX (BIGLOBE) | ドコモ (eximo) | |
---|---|---|---|
平均下り速度 | 44.9Mbps | 218.58Mbps | 340.71Mbps |
平均上り速度 | 16.03Mbps | 32.79Mbps | 23.54Mbps |
WiMAXとドコモは光回線並みの通信速度ですが、クラウドSIMは最大44.9Mbpsという中速です。
普段使いでは十分な速度は出ていると言えますが、どうしても混雑する時間帯は遅くなることがあるので、メインWiFiとしての利用には向いてないかもしれません。
クラウドサーバーに入っているSIMは、あくまでも格安SIMと同等のものなので、キャリアのメイン回線より遅くなってしまうのは仕方がないとも言えます。
無制限プランがない
クラウドSIMは基本100GBまでとなっています。
一部、当社のChat WiFiのように、200GB使えるクラウドSIMもありますが、無制限プランはありません。
接続するキャリア回線は選べない
クラウドSIMは、ドコモ・ソフトバンク・au・楽天といったキャリア回線に繋がります。
しかし、どの回線に繋がるかは、あくまでもクラウドサーバー側が自動で決めるので、ドコモ回線を使いたいといっても選ぶことはできません。
端末起動から通信できるまで1分弱の時間がかかる
クラウドSIMは、どの機種でも電源を入れてから、一度クラウドサーバーと通信を行い、SIMカード情報を端末に持ってくる時間が必要です。
そのため、電源を入れてから通信開始まで、約1分程度の時間がかかります。
WiMAXやドコモは物理SIMカードを端末に差しているので、電源が入った瞬間からSIM情報が読み込まれ即接続開始となるので、おおよそ10秒もあれば繋がります。
多少の差ですが、気になる人には気になるかもしれません。
過去に大規模な通信障害が発生したことがある
クラウドSIMの知名度が急激に上がり、利用者が爆増した2020年の春あたりに、大規模な通信障害が発生しました。全事業者のクラウドSIMで通信障害が起きたと言われています。
原因はコロナウイルスによるクラウドSIM等のモバイル回線の利用者急増によるものでした。
現在は各社通信障害が起きないよう対策を行なっているので、最近では通信障害が頻繁に起きる事態にはなっていません。
クラウドSIMの失敗しない選び方
クラウドSIMの失敗しない賢い選び方は、以下のステップに沿っていくことです。
- 利用するデータ容量を決める
- 契約期間のあり・なしを選ぶ
- 目的に合うクラウドSIMの料金比較をする
- 端末の使いやすさやスペックを確認する
- 希望の支払い方法が対応してるか確認する
それぞれ詳しく解説します。
利用するデータ容量を決める
クラウドSIMの利用は、月100GB以下で考えるのが理想です。
具体的に利用する内容を踏まえて、まず使うであろうデータ通信容量を計算して、どの容量を契約するか決めましょう。
100GB | 50GB | 20GB | |
---|---|---|---|
Spotify | 約25,000曲 (1日換算:800曲) | 約12,500曲 (1日換算:400曲) | 約5,000曲 (1日換算:160曲) |
Apple Music | 約13,500曲 (1日換算:450曲) | 約6,750曲 (1日換算:225曲) | 約2,700曲 (1日換算:90曲) |
Amazon music | 約22,000曲 (1日換算:730曲) | 約11,000曲 (1日換算:365曲) | 約4,400曲 (1日換算:145曲) |
Youtube ※480pの場合 | 約160時間 (1日換算:5.3時間) | 約80時間 (1日換算:2.6時間) | 約32時間 (1日換算:1時間) |
Youtube ※720pの場合 | 約95時間 (1日換算:3.1時間) | 約47.5時間 (1日換算:1.5時間) | 約19時間 (1日換算:0.6時間) |
NETFLIX ※低画質の場合 | 約330時間 (1日換算:11時間) | 約165時間 (1日換算:5.5時間) | 約66時間 (1日換算:2.2時間) |
NETFLIX ※中画質の場合 | 約140時間 (1日換算:4.6時間) | 約70時間 (1日換算:2.3時間) | 約28時間 (1日換算:0.9時間) |
Amazon Video ※中画質の場合 | 約160時間 (1日換算:5.3時間) | 約80時間 (1日換算:2.6時間) | 約32時間 (1日換算:1時間) |
Tik Tok | 約185時間 (1日換算:6.1時間) | 約92.5時間 (1日換算:3.1時間) | 約37時間 (1日換算:1.2時間) |
Instagram ※動画や画像周り | 約250時間 (1日換算:8.3時間) | 約125時間 (1日換算:4.1時間) | 約50時間 (1日換算:1.6時間) |
荒野行動 | 約250時間 (1日換算:8.3時間) | 約125時間 (1日換算:4.1時間) | 約50時間 (1日換算:1.6時間) |
スプラトゥーン3 | 約1000時間 (1日換算:33時間) | 約500時間 (1日換算:16.6時間) | 約200時間 (1日換算:6.6時間) |
Apex Legends | 約50時間 (1日換算:1.6時間) | 約25時間 (1日換算:0.8時間) | 約10時間 (1日換算:0.3時間) |
Zoom ※中画質 | 約150時間 (1日換算:5時間) | 約75時間 (1日換算:2.5時間) | 約30時間 (1日換算:1時間) |
一般的に、動画を見ない方は20GBあれば十分、少しだけ動画を見るとしても50GBもあれば十分です。
またネットゲームを検討している方は、そもそもモバイル回線だとかなりラグが発生するので、できれば光回線にされることを推奨します。
契約期間のあり・なしを選ぶ
契約期間をどうするかも重要な要素です。
もしかすると半年程度で解約するかもしれないのであれば、縛りなしを選ぶのが良いでしょう。
1年以上使う見込みであれば、1年契約もしくは2年契約のどちらかを選ぶんだ方が毎月の負担を抑えることが可能です。
目的に合うクラウドSIMの料金比較をする
必要なデータ容量と契約期間のあり・なしが決まった段階で、それに見合ったクラウドSIMの料金比較をしましょう。
各社料金にバラツキがあるので、しっかりと安く利用できるクラウドSIMを見つけるのがポイントです。
端末の使いやすさやスペックを確認する
クラウドSIMは、各社様々な端末で提供しており、端末によって使いにくいものもあれば、使いやすいものがあります。
特に液晶モニターのついてない機種だと、現在のデータ容量の使用状況の確認に一手間掛かってしまうので面倒と言えます。
また新しい機種であればあるほど、内臓チップも良いものを使っており、通信も安定するのでできる限り良い機種を使うのが望ましいです。
希望の支払い方法が対応してるか確認する
クラウドSIMは、原則クレジットカード払いのみとなっています。
ただクレジットカードを持っていない場合、口座振替ができるクラウドSIMを選ぶ必要がありますが、現在口座振替ができるのは「MUGEN WiFi」のみとなっています。
そのため、口座振替を利用したい方は、MUGEN WiFi一択となってしまうので、支払い方法の確認も大切です。
クラウドSIM各社の料金比較|データ容量別の最安値がわかる
クラウドSIMの、縛りありと縛りなしで、データ容量別に料金比較をしました。
【縛りあり】クラウドSIM各データ容量の比較
ここは1年契約・2年契約の縛りがあるクラウドSIMの料金比較です。
【縛りなし】クラウドSIM各データ容量の比較
クラウドSIMのおすすめ4選|データ容量別・契約期間別の最適な選択肢
比較の結果、おすすめできるクラウドSIMは以下の通りです。
それぞれのおすすめクラウドSIMをご紹介します。
AiR WiFi(エアーワイファイ)|縛りあり・なしの100GB・20GBでコスパ最高
100GBと20GBで最安値

30日お試しや最新機種のAiR-1の取り扱いがある等、様々な面で他クラウドSIMより優れています。それでいて月額料金が最安値設定なので、シンプルにコスパが良いです。
月額料金 ※1年契約 | 100GB:3,245円 20GB:1,958円 |
月額料金 ※縛りなし | 100GB:3,575円 20GB:2,288円 |
- 100GBと20GBの月額料金最安値
- 30日お試しがある(1年契約の100GBプランのみ)
- 液晶つきタッチパネル対応の最新機種の取り扱いあり
- 最短即日発送
- コールセンターがある(クラウドSIMでは珍しい)
Chat WiFi(チャットワイファイ)|50GBの1年利用なら最もコスパ抜群
100GBと20GBで最安値

1年契約と縛りなしが選べ、そのうち1年契約の50GBはダントツにお得。更に1年以降は自動更新なしで解約金不要で解約できるのも魅力。
月額料金 ※1年契約 | 50GB:2,600円 |
月額料金 ※縛りなし | 50GB:2,980円 |
- 50GBプランの料金最安値
- 1年契約は1年以降は自動更新なしで解約金不要
- 最短即日発送
クラウドWiFi|縛りなしの50GBなら最安値
縛りなしの50GBで最安値

縛りなしプランに特化しているクラウドWiFiは、解約のしやすさが何よりものウリ。
特に、当月中に解約したい人の場合、15日までの申請で当月末で解約できるのはクラウドWiFiだけ。他のクラウドSIMは基本翌月解約扱いになるので縛りなしプランの鏡と言えるプランです。
月額料金 ※縛りなし | 50GB:2,980円 |
- 縛りなしの50GBの月額料金最安値
- 最短即日発送
- コールセンターがある(クラウドSIMでは珍しい)
- 当月15日までの解約で当月解約ができる。
MUGEN WiFi|唯一の口座振替対応クラウドSIM
クラウドSIMで唯一の口座振替対応

MUGEN WiFiは、唯一の口座振替対応クラウドSIMにして、さらに唯一5G対応のクラウドSIMを取り扱っています。通常のクラウドSIMから見ると安くはありませんが、30日返金保証や3ヶ月に1回プラン変更ができるといった独自のキャンペーンも行っています。
月額料金 (クラウドSIM4G) | 100GB:3,300円 契約期間2年 縛りなしは+550円 |
月額料金 (クラウドSIM5G) | 100GB:4,950円 契約期間2年 縛りなしは+550円 |
月額料金 (無制限プラン) ※WiMAX | 無制限:4,950円 契約期間2年 縛りなしは+550円 |
月額料金 (口座振替プラン) ※クラウドSIM4Gのみ | 100GB:3,880円 契約期間2年 縛りなしは+550円 |
- 唯一口座振替対応のクラウドSIM
- 最短即日発送
- コールセンターがある(クラウドSIMでは珍しい)
- クラウドSIMの5G回線プランもある
クラウドSIMのよくある質問
- QクラウドSIMかWiMAXだとどっちが良い?
- A
使いデータ容量次第ですが、50GBまでの利用ならクラウドSIMの方がコスパは断然良いです。
ただし、100GBほどの利用の場合、WiMAXの方が通信速度が速いので、WiMAXの方が良いという方も多いかもしれません。
ただどのエリアで利用するのかが最も重要で、WiMAXは田舎や山間部、トンネル内は弱くなる傾向にあるので、街中よりも少し田舎寄りで利用される場合はクラウドSIMを推奨します。
- QクラウドSIMは海外でも使える?
- A
一部のクラウドSIMは海外でも利用可能です。
ただモンスターモバイルやChat WiFiは海外では使えず国内専用となります。
しかし、クラウドSIMをそのまま海外で利用する場合、必ず海外WiFiレンタルと料金比較をしてから決めるのを推奨します。
ほとんどの場合、海外WiFiレンタルの方が明らかに安く済みます。
- Qプリペイド式のクラウドSIMはどう?
- A
プリペイド式のポケット型WiFiは、初めに2万円ほどでギガ付き端末を購入する必要があります。
また、ギガがなくなったらチャージできるとはいえ、通常100GBのチャージに5500円ほどかかるので、使わない月がある方や毎月20GBも使っていない方出ないとコストメリットはありません。
またチャージするデータ容量には利用期間があるので、極端に使わない人の場合、ある程度先読みしてチャージするギガを決める必要があります。
- Q無制限のクラウドSIMはある?
- A
無制限のクラウドSIMはありません。
最大200GB使えるクラウドSIMあります(Chat WiFi)が、無制限ではありません。
もし無制限に使いたい場合は、クラウドSIMではなくWiMAXの検討を推奨いたします。